流跡 [読書]
なぜなんでしょう。
やはり師走はあわただしい。
見ようと思っていたテレビはHDにたまっていくし、
読もうと思っていた本は横積みにされていく・・・。
でも、この本は読んでよかった。
堀江敏幸からのドゥマゴ賞だということで手に取りましたが、
この時期にこういう本を読むことができてよかったと思います。
忙しい時期はなぜかエンタメ系にいきがちですが(私は)、
味わいが濃縮された純文学(死語?)は一条の光明でした。
話のすじは、あるような、ないような。
虚なのか、実なのか。
でも確かになにかがつながって流れていく。
そんな本でした。
いや、面白かった。
今年のベストか。
作者は院生というから、20代半ばくらい?
すでに次回作が読みたいです。私は。
と、パタンと本を閉じると、
大掃除どころか小掃除もできていない部屋が
目に入るのでした。浮世は厳しいのう。