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目くらましの道 [読書]


目くらましの道 上 (創元推理文庫)

目くらましの道 上 (創元推理文庫)

  • 作者: ヘニング・マンケル
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2007/02/10
  • メディア: 文庫


スウェーデンのミステリーを読むのはたぶんはじめて。
しかし、スウェーデン警察の名高いクルト・ヴァランダーを主人公とした
シリーズもののひとつで、しかも英国推理作家協会賞も受賞しているので、
それなりに期待して読み始めました。

上・下巻ありますが(まぁ、ここ10年くらい文庫本1巻でおさまる
ミステリーは少ないけど)、一気に読ませます。
ただし展開が派手というわけでなく(事件は衝撃的ですが)、
主人公はじめ登場人物がひとりひとり、魅力的で立体的だということが
大きいかもしれません。
ヴァランダーは、警官としては非常に優秀ですが、
私生活ではややうらぶれ感あり。
うらぶれ感というよりダメンズ感というべきか、
仕事はできるのにややダメな男というべきか。

本編の連続殺人とは関係ないと思われる冒頭の
非常に悲しい事件(少女の焼身自殺)が
全編の通奏低音になっています。
私は最終盤をお風呂に入って読んでいましたが、
途中でやめられずに1時間以上、バスタイム読書。
そして最後はお風呂で泣きました。
本を読んで泣いたのは何年ぶりだろう?
良い結末だったと思います。

目くらましの道 下 (創元推理文庫)

目くらましの道 下 (創元推理文庫)

  • 作者: ヘニング・マンケル
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2007/02/10
  • メディア: 文庫



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コメント 6

ミホ

スウェーデンのミステリーというのも非常に興味津津ですが、ミステリーで泣けるというがそそられます。
ページをめくる手が止まらない・・・って読者としては幸せですよね。最近、イマイチ当たりが無かったので、チェックしてみたいと思います。
by ミホ (2010-11-19 20:11) 

chicory

後書きにもありましたが、スウェーデンといえば「長くつ下のピッピ」とか「ニルスのふしぎな旅」とか(どっちも大好き!)、児童文学が有名ですよね。悲惨な殺人事件とはちょっと結びつきにくい国かもしれません。
起伏にとんだ展開というわけではありませんが、だてにゴールダダガー賞はもらってないなって感じがしました。
by chicory (2010-11-21 00:55) 

きこじじ

オリーブオイルやバケットのことなど教えてくださってありがとうございます(^^)/chicoryさん自身の奥の深さにもびっくりです。スウェーデンのミステリーも珍しいなあと思うのですが、通奏低音・・・という所がまたかっこよくてそそられます。
by きこじじ (2010-11-21 12:13) 

chicory

そういえば、フランスではバゲットは1ユーロくらいしかしないのでかなりお安くおいしい体験ができると思います♪
いろんな国にミステリー小説があるのって当たり前なんでしょうけどね・・そういえば南米なんかもっとミステリーがあってもよさそうな気がします。
by chicory (2010-11-21 13:24) 

うさ

そんなにハマってしまったんですね。スウェーデンの作家さんの本って私もそういえば読んだことないなぁ…。↑ きこじじさんと同じく、「通奏低音」が流れている作りというのは、かなりソソられちゃいますね(笑)。(時々そういう作りの「ドラマ」もあったりしますよね^^)
by うさ (2010-11-30 01:44) 

chicory

お返事おそくなってすみません。
ヘニング・マンケルの同じ主人公のミステリー、「五番目の女」が今年の文春ミステリベスト10かなにかに入っていたようです。そっちもお勧めです!
by chicory (2010-12-02 21:23) 

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